加納進・編著 越水利江子・絵 B6判・96頁 ¥900
ISBN4-89704-017-5 C2026 P900E

おおきに、おはようさん、はんなりしてますなあ・・・。京ことばは、聞くものにやわらかく、心地良い。おひいさん(お日さん)、ようよう(よくよく)見といやっしゃ・・・など、ゆったりしたテンポや繰り返しの多い言葉、粗野を嫌い細やかな心遣いをみせる表現は、「都」にふさわしい雅さを思わせます。しかし、断定的・直截な表現を避け「〜(の)ように、思いますが」「〜と、ちゃいますやろか」といった婉曲・間接的な言い回しの多いことも、京ことばの特徴の一つです。千年の長きにわたり、日本の政治・経済・文化の中心都市であった京都では、他のいかなる土地よりも、そこに住むものにより多くの洗練と試練をも与え、いっそうの慎重さ・用心深さを植え付けてもきたのです。
ほめられているのか、けなされているのか判らない京ことば・・。多分"良い方"に受け取るとヤボなお人、ということになります。これも「都」に暮らした人々が培ってきた生きる術、知恵の結晶の一つでもありましょう。本書では現在でも私たちの生活に生きている「京ことば」を拾い上げ、また失われつつある床しい「京ことば」を書き記しました。

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